恋をすると起こるいい事って?

考察

A君は博識だ。

自分が知らないことを見聞きすると、決して流したりせずにすぐその場で携帯で調べ始める。

彼がそのずんぐりした指で、私を待たせないように急いでスマホの画面を操作して調べ物をしている姿を見るのが私は好きだ。

画面の文字を目で追い ”ふーん・・・” なんて言いながら覚えようとしている姿はとても頼り甲斐があるように見え、安心感を覚える。

くだらない雑学から普通に生活していたら必要なさそうな専門的なことまで、新しい知識を身につけることが何よりの喜びのようで、小学生の頃はお小遣いをもらって

「なんでも好きなもの買っておいで」

と言われると、信じられない事に問題集や参考書を買いに走ったらしい。

そんな彼だから私もちょっとした雑学を知った時はすぐにA君にもその知識をお伝えするのだ。

「ねえ、犬の寿命のギネス記録って何歳だか知ってる?」

と言った風に。

するとどんなにちっぽけな内容であっても、彼はいつもとても嬉しそうに会話に乗ってきてくれる。

そんな彼だから博物館や美術館などにもよく一緒に行くのだが、見終わった後に感想を言い合うのも好きなようだ。

同じものを見たはずなのに、自分とは全く違った観点で私が感想を言うのが面白いのだろう。

自分に知識があっても決して自分の意見をゴリ押しせずに私の意見も興味深そうに聞いてくれるから、私も気負うことなく思ったままを口にすることができるので、彼とこう言った場所に行くのは楽しい。

ただ難点は、一つ一つの展示物を食い入るように見て回るのでとんでもない時間がかかってしまうところ。

ヒールなんて履いて出かけようものなら足が痛くなって最後までお付き合いできなくなるので、スニーカーが必須だ。

ちなみに先日東京国立博物館で行われていた着物展を一緒に見にいったのだが、「観覧時間およそ90分」と書かれていたところ、私たちは4時間もかかってしまった。

学生時代以降、新たな知識を身につけようと本を手に取ることはなくなっていた私。

もっぱら料理本やらファッション雑誌などしか目にしていなかった。

しかし、A君と再会してからは彼と少しでも対等に会話ができるように少しずつではあるが真面目な本も読むようになってきた。

ものすごく苦手だった中国の歴史に関しても最近手を出し始めたくらいだ。

A君が私に与えてくれるプラスの影響は計り知れない。

もし私たちが小学生で離れ離れになった後も連絡を取り続けていたら。

もし学生時代も関わり続けていられたとしたら。

きっと私は今よりももっと中身のある人間になれていたに違いない。

考察
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